渡っていく

朝、近所の川辺では、春の風にのってツバメたちが飛びまわる姿をよく見かけるようになった。4月の半ば頃からだろうか。風の強い日ほど、楽しそうに翼をひろげて川の上を飛んでいる。

調べてみたら、ツバメは群れになって渡るのではなく、一羽ずつ単独で渡ってくるのだという。
昼間、太陽を目印に。あの小さな身体で。

彼らはどんなところから飛びたって、どの風に運ばれて、いま、ここにいるのだろう。渡り鳥をみかけると、ついつい空をあおいで遠い場所にぼけーっと思いをはせてしまって、それからふと我にかえって足元の土を見つめる。どおーっと風の音がして、川の上をいつのまにやら季節が渡る。

写真は、事務所の窓辺で気持ちよさそうに春の光をあびているポトスとつる性ガジュマル。
今年も冬を越せたね。