書初め

A2判のトレーシングペーパーに新年最初の1枚。
ある職人さんの家のラフな実測図。

ここ最近、パソコンや模型での作業が多かったのですが、
やはり手描きの清々しさ、楽しさは何ものにも代え難い。

窓をあけて、冬空の凛とした空気の中で線を引いていると、
余計な雑念が消えていって、単純な手の動きだけが残り、
どこか描いている建物に素直に向き合えているような気分になります。

「まっすぐな線もちゃんと引けないのは、人間が曲がっているからだ。」

最近読んだ本の中のそんな一節をふと思い出して、
製図板の前で、背筋をピンと伸ばしました。