山の桜

今年はいろいろな場所にヤマザクラを訪ねにいこうと思っていたのだけれど、それは叶わぬまま、いつの間にやらすっかり春の時間は過ぎ去って、季節は早くも梅雨。
冬に行った小さな山々で「このあたりの桜が咲くところを春になったらまた見に来よう」とひとり密かに思っていたあの桜たちは、急斜面の途中や尾根道の傍らで、いったいどんな花を咲かせたのだろう。。
平地とは違う自然環境の中で、風雨の痕跡をその身に映しながらじっと立ち続ける樹木がほんの一時咲かせる花には、やっぱり心惹かれるものがある。