小川 2019年6月14日 山と山の谷間。湿った草むらのなか。 この季節は、こんな何でもない場所にも、 水の気配が溢れていて、確かな生命力が宿っている。 ながい年月を経て、すまう人によって磨きこまれ、艶を増した古い家などには、 どこかこれと同じような湿り気を帯びた生命力のようなものが、 空間のなかに静かに息づいているように感じることがあります。 新しい、まっさらなもののなかにはない、何か。