たとえば、ただの道を写した写真があるとして、
それを写したひとが、それまで歩いてきた道を振りかえって撮った写真なのか、これから歩いていく先の道を撮ったものなのかが、分かる写真が好きだな、と思う。
その道がそれを写したひとにとって、どんな道なのかが分かる写真がいい。それから、その道がどんなふうに歩かれてきた道なのかが分かる写真がいい。
それは写真だけではなく、表現にまつわる全てのことに当てはまることに違いない。などと思ったりもするのだけれど、それをどのように言いあらわして人に伝えたらよいのかは、相も変わらずさっぱり分からないままである。。