手仕事のひと

少し前に行った、あるお寺の境内の庭。

照りつける太陽の下、麦わら帽子姿のひとが2人、
地面に膝をついて懸命に庭の手入れをしていた。

その人たちの後ろ姿は、やはりとても美しかった。

庭も建築も、そんな黒子のような人たちの
丁寧で懸命な手仕事の力によって生かされている。

自分の携わってきた建物も、当然のことながら、
同じようにいろいろな職種の人たちの見えない手仕事の集積によって、
この世界になんとか建っている。

そのことを、その人たちのことを、
どうやったらうまく、ちゃんと、伝えられるだろうか。