風のなか

きのうの朝。古い山の本をすこし読んで、それから事務所へ行って、机のまえ。
窓のほうからゆらゆらと生暖かい風が入ってきて、天板のうえをぼんやりと撫でていた。
さっきまで読んでいた本のせいだろうか。
けだるく流れていく風のなかに、なんだかちょっとだけ初夏の山を思った。