霧のなか

仕事の手を休めて、珈琲をすすってひと息つき、ふと古い記憶と戯れていたりなどする真昼どきに、ぼやけた記憶の中でいつも深い霧につつまれているような場所がいくつかある。

ような気がする。分からない。気のせいかもしれない。記憶と霧は、どこかなんとなく似ている。
写真は真夏の苗場山。ぼんやりと溶けた淡い霧のなかをすいすいとトンボが飛んでいた。