重心は低く

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館のカフェスペース。

鮮やかなブルーの床面と天童木工の家具の色合いとが調和し、居心地の良いしっとりとした空間がつくられていました。開口部まわりのガラスブロックの使われ方も印象的。窓際は天井がぐっと下げられて、外に向かう視線の重心が落とされ、そのこともまた空間に落ち着きと静けさを与えていたように思います。

美術館の内部では、他の場所でも下がり壁や腰壁によって、絶妙に人の重心や視線の行き先がコントロールされていて、そのような丁寧な設えの積み重ねによって、美術館全体の凛とした抑制された雰囲気が生み出されているように感じました。