赤い引手

建具屋さんがつくった玄関戸に、
大工さんが引手をつけてくれることになった。

大工さんは、かつてそこに建っていた家に使われていた
赤みがかった床柱を解体時に保管しておいてくれていて、
その柱の一部を引手の正面に取りつけてくれた。

毎日触れるところだから、と言って。

(写真:金田幸三)