白い翼

事務所までのいつもの道にはとうとう冬がやってきて、路面にはたくさんの落ち葉が敷きつめられている。玉川上水の浅く細い水の流れの上にもたくさんの黄色や赤が溢れていて、この前の朝、眼下に溢れるカラフルな色彩の合間を白く輝く物体がゆるやかに縫っていくのが見えた。

静かな朝の空間にザザーッと大きな音を響かせながら、黄色と赤の上に悠然と着陸したシロサギは、なんだか恥ずかしそうにチラリとこちらを見て、いそいそと真っ白な翼をたたんだ。