東京の地面

たまに行く小さな林の入口で、
なんてことのない草といくつかの木の影が地面のうえにつくりだしていた光のかたち。

林の地面はすぐそこでアスファルトの路に続いていて、そのむこうには都心のビル群が霞んでいる。あの真っ白く輝くビルたちが建っている地面にも、いつかの遠い時間には、こんなふうな土の匂いを滴らせた光のかたちが描かれていたこともあったのかもしれない。