あっという間に夏が来て、入道雲の隙間から太陽がまぶしい。

すっかり収穫が終わって一面の野原になったトウモロコシ畑を横目に小屋に来て、それからシャッターを一気に上まであけると、その裏の古い網戸のうえで休んでいたいつものヤモリがびっくり仰天。大慌てで近くのクモの巣の中に突撃していく。その小さな背中に何度もお詫びを言ってからガラリと網戸をあけると、そのさまを枝の上から見ていた一羽のスズメが、短くチュンと鳴いた。