今朝の枝

ベランダの手すり壁にかわるがわるスズメたちがやってきて、小さな足を踏ん張って満開に咲いた雪柳の枝のほうを覗いている。ぷくぷくーっと身体を膨らませて羽の内側で暖をとり、ベランダとむかいの屋根のうえのアンテナを行ったり来たり。

ポーポーーポッポー、ポーポーーポッポー。

めずらしくアンテナのところに山鳩が飛んできて、スズメはちょっとだけ気まずそうに、隅のほうへ移動する。チュン。チュッピッチョ。スズメが鳴いて、アンテナを足で蹴り、東のほうへと飛んでいく。山鳩はすっと背すじをのばして、西の空をまっすぐに見据えている。凛とした静かな横顔だった。