カタクリ

「毎年ちょっとずつ大きな葉っぱをつけて、
早くて7年、多くは10年くらい経ってから、ようやく花をつける。」

誰にも気づかれないような枯れ葉の中に、今年もカタクリがぽつねんと上を向いて咲いていた。
きみはほんとうにすごいよなあ。

どんなに自分の姿勢を低くしてみても目の前にある小さな花を見上げることはできなくて、
そのことがカタクリの存在の気高さを証明しているように思えた。