いつものこと

古くからあるすばらしいお店が、この半年あまりの間にいくつも閉まった。

そのお店を営まれていた方々が何十年と繰り返していた「いつものこと」は街の沈黙のむこうに遠ざかって消えてしまったのだろうし、そのお店がそこに在るということをかすかな拠りどころにしていた人たちの「いつものこと」もあっさりと失われてしまったのだろうと思う。そうした出来事はいつだって、どうしようもなくあっけない。

写真は家から事務所までのいつもの道。ほとんど流れが静止しているかのように鎮まりかえった水面のうえに枯れ葉がパラパラ浮かんでいた。