ことばの角度

どんな言葉を言ったかということよりも、どんな角度からその言葉を発したか、どんなところに自分の重心を置いてその言葉を言ったか、がまずはなにより重要なんじゃないか。

どんなところから、どんなところを見据えて、しゃべったか。書いたか。考えたか。言葉の角度。それを言うひとの重心の低さ。見上げるものの高さ。

ものを言う角度には、そのひとの本当があらわれるときがあって、その言葉の内容よりもその言葉の角度のほうに、強く心を惹きつけられることがある。