家のはじまり

長かった工事が終わり、
職人さんたちが引き揚げて、建物がお施主さんの手に渡る。

まず最初に、窓が開け放たれる。

がらんどうの建物は、瑞々しい空気と光をゆっくりゆっくりすいこんで、
次第にいろいろなものの気配で満たされて、家になる。暮らしがはじまる。

これまでに竣工した4つの家の、はじまりの頃のいくつかの窓辺。

写真:金田幸三